「あの子は辞めちゃだめだから。」

ドラマをみていると、一つの台詞に感銘を受けることありますよね。
今回は、そんな話を書いてみたいと思います。

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「あの子は辞めちゃだめだから。」

私は、この台詞に感銘を受けました。
これは、2021年1月TBSドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」第1話でのある一コマです。

ストーリーがないとこのセリフの背景もわからないと思いますので、あらすじをお伝えします。

あらすじ東京で暮らす幼馴染で片思い中の日置健也 (犬飼貴丈) を追いかけ、地方の田舎町から上京してきた就活中の鈴木奈未 (上白石萌音) 。安定志向の奈未は、大手出版社・音羽堂出版の備品管理部の求人募集を見つけ面接を受けることに。無事採用されたものの、配属されたのは備品管理部ではなく新設されたファッション雑誌編集部だった。その中心には宝来麗子 (菜々緒) の姿。奈未は、麗子が新たに創刊したファッションモード誌「MIYAVI」の編集長であることを聞かされるのだった。そして、事態が飲み込めない奈未に与えられたのは、その超ストイックな編集長の雑用係という仕事。それに不満を感じ、会社を辞めようとしていたが・・・。

鈴木以外の社員は野心に溢れている。

編集長の宝来麗子は、「MIYAVI」を創刊から半年で発行部数30万部にすることを目指しています。「結果」を出すと言うことに異常なまでに執着している。

その「結果を出す」と言うこだわりは、他の社員もそれなりに持っています。
その中の一人、和泉遥 (久保田紗友)も「ファッション紙の編集者になること」が夢。
だからこそ、この世界で結果を出し続けている宝来麗子 に必死にしがみついていくと語っていました。みんな必死に頑張っている。目標を持った人間が溢れている職場なんですよね。

鈴木奈未 (上白石萌音) は少し悩む。

一方で、鈴木が何より大事なことは「安定」。
人並みに定時で帰れて、普通の仕事がしたくてこの職場に入った。
それなのに、コキを使われて、不規則な生活に不満が溜まっている。

そして、もう一つモヤモヤしていること。

和泉に言われるんですよね。
「結婚までの腰掛けなら、もっと楽な仕事いくらでもあるんじゃない?この仕事ってさ、ちゃんと目標持っている人じゃないと、務まらないと思う。」

鈴木には、夢も目標もない。一人だけ、この世界から取り残されたみたい。
だからこそ、鈴木にはこの言葉が刺さってしまったみたいです。

・・・・

結局、宝来麗子に退職することを伝えます。

自分がどんな立場でいても。

そんな時、和泉さんはとあるミスをしてしまう。
もしこのミスを挽回できなければ、クビになってしまう。

それを知った時の鈴木のセリフが冒頭の一文です。

「あの子は辞めちゃだめだから。」

そして、そのミスを挽回する為に鈴木は疾走します。
和泉さんを辞めさせない為に。この仕事を続けてもらう為に。

自分は辞めることが決まっている。
でも、夢や目標を持った彼女(和泉)は、決して辞めてはならない。

「何がなんでも宝来さんに食らいついていく」
そう決意している和泉さんだから、夢を諦めてはだめだ。
そんな意思が鈴木から伝わってきます。

人を応援出来る人の魅力。

これは「人を応援出来る人」が言える発言です。
仕事に不満を感じ、せっかく雇ってもらった仕事を辞めようとしている。
自分自身がその苦しい状況の中で、なかなかそんなセリフは言えないですよね。

どんな逆境だろうと、「人を思いやる心」を持っていること。
そんな心はきっと、人間としての余裕から生まれるものなのでしょう。

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