採用に携わる人間として、落とし込んでおかなければならないこと。
「採用とは何か。」
企業にとっては当たり前のことであるこの職務について、もう一度考えてみたいと思います。
事業の存続と発展に必要な人材の確保
採用の目的とは何か。
それは、各企業の事情によって様々あると思います。
【事例】
・新しい事業に必要な人材の確保
・退職者の補充
・未来の幹部候補の獲得
・マンパワー不足の補充
いずれにしても、採用とは「その企業の事業を継続させ、今後を担う人材を雇い入れること」であると思います。そして、理想としている体制に応じて、求める人材は変化していきます。
また、もう一つ重要なことは、採用によって将来的に会社の「利益」を増やすこと。それこそが、最も大事な採用の目的と言えると思います。経営に直結する職務ですね。
企業は、新卒採用でどんな人材を求めているか。
採用には、様々な評価軸があります。
・事業の課題を見つけられること
・課題解決に向け自ら行動出来ること
・新しいアイディアを生み出せること
・リーダーシップがあること
・他者とのコミュニケーションを円滑に進められること
こういったポテンシャルを持った学生を、コンピテンシー面談などを通して見極めていきます。ただ、新卒採用の特徴としては、まだまだ企業の風土や理念にマッチする人材も求めているように感じます。当然といえば当然なのですが、この考え方が強すぎると「新しい風」を作る人材を採用の段階で弾いてしまう可能性もありそうです。数年に一度は、異分子となるような、社内に台風を起こすような学生をあえて入れてみる採用もベターなのではないかと思っています。
企業は、中途採用でどんな人材を求めているか。
まさに、今この瞬間に活躍出来る人材です。
つまり、中途採用に関しては即戦力が求められています。将来の活躍を期待されている新卒採用とは、この時間軸が大きな違いになるでしょうか。
ですので、
・どの部署のどんな仕事に席が空いているのか。
・どの仕事に人手が足りていないのか
・どの仕事が新しく作られるのか
そういった今不足している場所/将来不足しそうな場所に配置されるのが中途採用ですね。将来のポテンシャルよりは、今のスキルが求められます。
企業はどんな社員を採用したいと考えているか
この競争が激しい時代に、あまりマネジメントに予算や工数を費やすことは難しいでしょう。そういう意味で、自立している/主体性のある人間を求めているのは当然のことと思います。
しかし、それが難しいのも事実。
「言われたことだけやる」という社員も年齢に関わらず多くいるはずです。それは大きな問題ですが、そのようになってしまっている要因が個人にあるのか、社内の体制や仕組みにあるのかはしっかり見極めなければなりません。
企業は2割の人材を求めている
パレートの法則というものがあります。イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートによって提唱されたものですが、「物事の結果のうち8割は2割の要素によってもたらされる」という法則です。この法則に基づいて企業の売り上げについて言われていることは、「2割の優れた社員が、その企業の8割の売り上げを作り出す」です。
言い換えれば、2割の人材が事業の方向性を示し、8割の人材が淡々と作業を進めるということです。この8割の作業をこなしながら、いずれは2割の人材を目指すべきであり、多くの企業がそのような意識を社員に求めていると感じています。
いずれにしても、採用はこれからの事業を維持・発展させるために行うものです。だからこそ社員はその期待に応えながらも、自らの目的も同時に果たしていくことが大切なのだと思います。
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